PM森椙に聞く、SQUEEZEが手がける“ホテルDX”PJのプロジェクトマネジメント
現在SQUEEZEでは、一緒に働くプロジェクトマネージャー(以下:PM)を募集しています。そこで今回は、PMとしてJR東日本グループ様などとの共同プロジェクトに関わる森椙にインタビューを実施。PMの働き方やSQUEEZEが手がけるホテルDXPJのプロジェクトマネジメントについて深掘りしてきました。
■ 「新たな体験・機能を作る」ゴールに向け、全体統括を行う
──まずは改めて、自己紹介からお願いします。
森椙愛子(もりすぎ・あいこ)と申します。SQUEEZEに入社する前は、1社目がベネフィット・ワンという福利厚生の会社で、2社目がFFGベンチャービジネスパートナーズというベンチャー投資の会社で働いていました。そして、2社目の投資先でもあったSQUEEZEに転職した形です。
元々起業家の支援や事業開発に関わりたいと思っており、1社目では新規事業を行う事業部に在籍し、海外拠点の立ち上げなど3年単位で社内新規事業に携わっていました。その中で、シンガポールの会社設立に関わった際にSQUEEZEのCEOである舘林に出会い、その縁もあり、SQUEEZEに入社することになりました。
(入社のきっかけや経緯についての詳細は以下インタビューもご覧ください!)
SQUEEZEは、自社開発の運営システム・クラウドソリューションを活用したスマートホテル運営受託や、システムやオンラインコンシェルジュなどの他社への提供、ホテル経営におけるDXコンサルティングなどを事業として行っています。現在は宿泊業界に対するサービス提供がメインですが、会社としては「空間と時間の可能性を広げるプラットフォームになる」をビジョンとしてかかげており、ホテルに留まらず、人々が空間に滞在する中でのエンタメ・体験価値の向上や街づくりなどに、に広く進出していきたいという思いで事業を展開しているところです。
──SQUEEZEにおけるPMという役割はどういうものなのでしょう?
私の所属するビジネスディベロップメント事業部では、自社開発のホテル運営管理システムやオンラインコンシェルジュチームの仕組み自体をソリューションとして他社へ提供しています。
その中で、単純に我々のシステムやサービスをそのまま使ってもらうのではなく、そこに新たな外部のシステムを繋げてプロダクトを作ったり、今までなかった機能を追加で開発したりと、お客様と一緒に新しいゲスト体験を作り、利用を推進していくところを“プロジェクト”という位置付けで呼んでいます。
「新たな体験・機能を作り、広めていく」という最終ゴールに向け、必要な外部パートナーを交えながらお客様と一緒に中身を作っていきます。その中で、社内外での開発を含めた進捗管理や全体統括、お客様との方針合わせやオペレーション設計などといった部分がPMとしての役割です。
■ PMとして意識しているのは、役割や背景、立ち位置を整理した上で提案していくこと
──森椙さんは、JR東日本グループ様との案件でもPMを担当されていましたよね。
そうですね。直近の1年で言うと、JR東日本グループ様の新しいスマートホテルブランドを作るプロジェクトに携わっていました。
具体的には、我々のシステムと、元々JR東日本グループ様が持っているSuicaスマートロックというSuicaを鍵に出来るシステム、そしてセルフでカードをアクティベーションしたりお金を払ったり出来る精算機という3つのシステムを連携した仕組みです。
構想を描き、スケジュール含め見積もりや要件を整理し、定期的な打ち合わせを設定して一つずつ作り、テストし、修正してリリースしていくという全体のプロジェクト統括を担当していました。プロジェクトとしてまだまだ続いており、先々まで協業していく予定です。
──PMとしての仕事を工程で分けると、どのような流れになりますか?
開発プロジェクトで言うと、設計・構想の期間、開発期間、運用期間の大きく分けて3つです。
──1つのプロジェクトあたり、どれくらいの期間で動いているのでしょう?
大きなプロジェクトだと、設計から開発までで1年半から2年くらいですね。
JR東日本グループ様の場合だと、構想に半年以上をかけ、開発に約1年、およそ2年を経て2023年1月にホテルが開業しました。追加のご要望もいただき、継続して機能のアップデートをしているところです。今回の追加機能に関しては要望をすり合わせてからリリースまで約10カ月程度で進めております。
──大きなプロジェクトの全体統括を担当していますが、PMとして意識していることはありますか?
我々が担当しているのは他にもいわゆる大手企業様との取り組みが多く、様々な関係部署や複数のステークホルダーが存在します。ご担当者の立ち位置により考え方が異なる場合もあるため、それぞれの役割や背景を理解した上で、一つひとつ丁寧に提案していくことが必要とされていると感じています。
私個人というよりもSQUEEZEとして全体を整理し「誰にいつどのように動いていただくか」ということも丁寧に設計することが、PMの大きな役割だと思って意識しています。
■ キャリアの軸としてずっと「新しい物を作ること」に関わる
──PMとして働く中で、大変なことはありましたか?
二つ難しいポイントを感じています。ひとつは、大きなプロジェクトであればあるほど、全体を整理することへ一定のリソースが必要となること。特に課題の整理については、資料を用いた言語化をしないと、多くの関係者が共通認識を持つのは難しいです。ある程度やるべきことを絞ってもやはりボリュームが増えてしまうのは避けられず…、極力効率化しようと試みていますが、簡単ではないですね。
また、二つ目として、基本的には長期かつ複雑なプロジェクトなため、プロジェクト発足時に想定していた仕様や進め方から変更が起きることがあります。パートナー含めた複数のステークホルダーが円滑に進めるようにする調整もPMの技量が試される部分です。
コミュニケーションの手段を変えたり、密に電話したり会いに行ったりと試行錯誤していますが、予定通りに進めるのが難しいことも時にはありますね。
──反対に、森椙さんが感じる面白さはどういう部分でしょうか?
私自身のキャリアに一貫しているのが、物作りやサービス作りなど、新しい物を作ることに携わっていることなんです。いる場所や内容は変われど、2〜3年ごとに新しい物をいろんなチームの人たちと作っていること自体は変わっていません。SQUEEZEでも、新たなプロダクトやホテルブランドを作っていけていることには面白さを感じています。
何より、SQUEEZEの開発は、システムではなく“プラットフォーム”を作ろうというスタンスを取っている点が面白いと感じています。
主軸になっているのはホテルの運営管理システムですが、自社システムをベースのプラットフォームとし、いろいろな会社さんが持っている別のIoTと広く連携して全体で使ってもらうという「プラットフォーム構想」がベースとなっています。
我々が運営している温浴サウナでも同じプラットフォームを使用していますし、予約管理・顧客管理などという点では、レンタルスペースや駐車場などの管理システムにも活用できるのではないかとも考えています。ホテルに限らず、この先2〜3年の間にもう一段プロダクトを広げていこうと思っているんですよ。
「ホテルのオペレーションシステムを変えたいけど、周辺領域のものは変えたくない」という声があった時、我々は当社で全部の機能を持っているわけではないので、全部ひっくり返すのではなく、真ん中を変えてもらうことで他のシステムと上手く繋ぎます、という提案が出来ます。そういった点が特徴であり面白いところだなと思います。
──そうしたプラットフォーム構想をもとにした取り組みが評価され、2023年末にはJR東日本グループ様から感謝状をいただきました!
はい、JR東日本の取締役の推薦で毎年選出されているJR東日本グループにおいて「中期経営計画に大きく業績貢献したグループ会社」に送られるという感謝状に、なんとグループ外のSQUEEZEが選ばれました!
感謝状では「社会環境の変化を踏まえたホテル事業の新たなフロンティアとSuica認証ビジネスの新たな可能性の開拓に多大なご尽力を賜りました」という大変ありがたいお言葉をいただき、このようなプロジェクトに参画できたことに改めて身が引き締まる想いでしたし、当社メンバー一丸となってチャレンジしたことを評価いただき本当に嬉しく思いました。
■ 「一緒に作った物をお客様と一緒に外に広げていきたい」
──最後に、森椙さんの今後の展望を教えてください。
会社も事業も個人もひっくるめて、あと2段階くらい外に広げていきたいです。
今は個別のシステムを作っていますが、次の展開として、それをもう少し横展開したり、他の業界や他の会社さんにも使ってもらったりしようという話を実際にしています。
お客様からの依頼に基づいて一緒に開発をし、それをホテルで使っていただいているのが現状ですが、ゆくゆくは共同開発したシステムを一緒に販売し、外部に広げていこうという構想もあります。PMとして、違う会社同士が共創し、一つのプロジェクトを一緒にやっていくという、代表的な事例を作っていきたいですね。
SQUEEZEでは今後様々な新規運営プロジェクトが控えており、プロジェクトマネージャーほか、多数のポジションで一緒に働く仲間を大募集中です!
少しでもご興味を持った方はぜひ気軽に話を聞きにきてくださいね。