パートナー対談【ZENSHIN CONNECT×SQUEEZE】(前編)~人・企業との“つながり”から新たな価値が生まれる
SQUEEZEは、ZENSHIN CONNECTとパートナーシップを締結し、元プロ野球選手・地域活性化活動家である杉谷拳士さんがSQUEEZEのアンバサダーに就任したことを発表いたしました!
スポーツ、教育、地域活動、そして国際交流を支援する「ZENSHIN CONNECT 」。一方、ホテル経営のDX推進に取り組む「SQUEEZE」。異なる分野でビジネスを展開する両社ですが、「北海道の魅力を発信することで、地域経済に貢献したい」という共通の想いを持っています。
今回、地域活性化に情熱を注ぐZENSHIN CONNECT代表であり、プロ野球選手 として北海道日本ハムファイターズで活躍した杉谷拳士氏と、SQUEEZEのCEOである舘林真一が特別パートナー対談を実施。それぞれのこれまでの歩みと、これからの展望について語り合いました。
■泊まりながら観戦、館内には温泉も…ホテルの既成概念を覆す新しい体験
―まずはお二人の出会いを教えてください。
SQUEEZE代表・舘林(以下、舘林):初めてお会いしたのは、ZENSHIN CONNECTの会社設立報告会をシアテル札幌(”泊まれるプライベートシアター”がコンセプトの次世代型ホテル)で実施したときです。巨大スクリーンがインパクト抜群なので、ぜひ会場にと杉谷さんに提案したのがきっかけでした。
ZENSHIN CONNECT代表・杉谷氏(以下、杉谷):あのような巨大スクリーンは他ではなかなか見られず、大変印象的でした。その際、舘林さんと意見を交わしながら、共に取り組める可能性について議論を深めました。そして今回、正式にパートナーシップを結ぶこととなり、大変嬉しく思っています。
Theatel札幌関連情報 https://staytuned.asia/ja/brands/theatel/hotels/theatel-sapporo
――杉谷さんはtower eleven hotel(タワーイレブンホテル)は今日が初めてですか?
杉谷:この部屋に来るのは実は2回目です。以前、先輩の家族と訪れた際、子供たちが「ホテルからグラウンドが見渡せる!」と部屋に入った途端に大はしゃぎしていたのを今でもよく覚えています。
舘林:tower eleven hotelは、「多様な観戦体験」をテーマに掲げるコンセプトホテルで、ファイターズ スポーツ&エンターテイメントがプロデュース・経営し、SQUEEZEが運営を担当しています。このホテルでは、バルコニーから試合を観戦したり、球場内に設けられた温泉やサウナ施設でくつろいだりと、野球観戦を楽しむ方はもちろん、ご家族やお子さまにも満足いただける環境を整えています。
杉谷:サウナにはすでに3回程行かせていただきました!野球場にサウナがあるというのは前例のない環境で、エスコンフィールドが話題に上ると「サウナには入った?」とよく聞かれます。こうした新しい体験が北海道で初めて実現したことに、大変感慨深いものがあります。
舘林:道外からワンシーズンに10回以上リピートされる宿泊客もいらっしゃいます。野球が好きで、サウナも好きだから毎回ここに来るとおっしゃって宿泊されています。運営側としては、やはりリピートしていただけるのがいちばんうれしいですね。
このホテルの企画段階から、Fビレッジのメインテーマである“共同創造空間”の実現に取り組んできました。パートナー企業の皆さまと連携し、枕やマットレスの開発、北海道産食材を活かしたオリジナル朝食メニューのデリバリー提供、さらには3社共同で開発したサウナグッズなど、多彩なプロジェクトを展開しています。これにより、新しい食体験や宿泊体験を創り出しています。
また、運営スタッフは北広島を中心に地域の方々が活躍しており、地域との連携が大きな強みとなっています。この環境は、私たちだけでなく、パートナー企業や地元の皆さまの協力によって築き上げられたものであり、その一環として関わることができたことを嬉しく思っています。
杉谷:Fビレッジは、新しい挑戦をしながら、一から街を作り上げている点が非常に印象的です。ファイターズを中心に、周囲の方々と協力して街づくりを進めている姿が素晴らしく、これからもファイターズがどんな活動を行っていくのか、ずっと注目していきたいと思います。
舘林:tower eleven hotelをオープンして2年が経とうとしていますが、運営を通じて多くの学びがありました。お客様の声を反映しながら、常にアップデートと進化を続けていければと思っています。
■「北海道の皆様を応援し、恩返ししたい」という思いで起業
――北海道でZENSHIN CONNECTを起業した経緯を教えてください
杉谷:北海道で起業しようと思ったのは、10年間北海道日本ハムファイターズに在籍していたこと、そして何よりも北海道のファンの皆様に温かく応援していただいたことが大きく影響しています。
札幌ドーム (現:大和ハウス プレミストドーム)で初めて打席に立った20歳の時、誰も私の名前を知らないだろうと思っていたのに、名前を呼んで応援していただいたことは今でも忘れられません。その経験から、次は私が北海道の皆様を応援し、恩返ししたいと思うようになりました。
自分の野球人生を振り返ると、常に挑戦の連続でした。野球選手として体格に恵まれなかったため、この世界で生き残るためには他の選手とは違う何かをしなければならないと感じていました。それが挑戦し、前進することにつながったのだと思います。野球を辞める決断をしたとき、野球界に携わる道も考えました。しかし、いったん野球から離れ、まずは北海道の皆様に恩返しできるか挑戦してみようと思ったことが、起業のきっかけです。
舘林:社名の「コネクト」という言葉は素敵ですね。人と人、企業と企業、地域と地域、そして世界と日本をつなぐという意味が込められているようで、すごく魅力的です。今の時代、ただビジネスを進めるだけでなく、そういったつながりを大切にし、強化していくことがますます重要だと感じています。
杉谷:ありがとうございます。これまで大切にしてきたことを振り返ると、いつも人とのつながりを意識してきました。そのつながりを未来に生かしていきたいという思いから「コネクト」という言葉を選びました。
現在は、地方自治体の方々と連携しながら、北海道をどう盛り上げるかに挑戦しています。スポーツ分野では私が中心となりキャスティングを行っていますが、新しい分野に挑戦することは非常に新鮮で面白いですね。
舘林:設立が2023年4月でしたから、あっという間の1年半でしたね。
杉谷:はい、これからは北海道の魅力をさらに発信していきたいと思っています。地元の方々と一緒に地域を盛り上げるだけでなく、日本全体、そして世界に向けて北海道の魅力を伝える活動に力を入れていきたいです。北海道には世界に誇れるコンテンツや魅力がたくさんあります。その魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいです。
現役時代から感じていたのは、北海道と言っても地域ごとに文化や食、魅力が大きく異なるということです。旭川、帯広、函館など、それぞれに素晴らしい特徴があるのに、それが十分に伝わっていないのは不思議でした。これからは、その土地ごとの魅力を発信し、地域ごとの個性をもっと広めていきたいです。
舘林:私たちはホテルを通じて、国内外のお客様と接点を持っていますので、地域の魅力を紹介できるのが強みです。お客様が訪れる前だけでなく、訪問後もつながりを持つことで、そのリーチを広げることができます。ホテル展開を広げることで、さらに多くのタッチポイントが生まれ、北海道の魅力を発信する大きなプラットフォームに成長できると考えています。
――ZENSHIN CONNECTを起業されてもうすぐ2年というところですが、ここまでを振り返っていかがですか?
杉谷:最初は右も左もわからない状態からのスタートだったので、とにかく現場に足を運び、たくさんの方々と直接お話しすることを大切にしました。自治体の方々をはじめ、地域の皆様と関わる中で、「こんな街づくりの方法もあるんだ」と新たな視点を得ることができました。この期間を通じて、北海道の新たな魅力を再発見する貴重な時間だったと感じています。
舘林:杉谷さんがさまざまな場所で積極的に活動されている様子をSNSなどで拝見していました。私も旭川出身として、北海道を盛り上げたいという思いがありますので、杉谷さんが「前進」をテーマに多彩な活動をされている姿に非常に共感しています。選手時代から陰ながら応援していましたので、ビジネスの面でも一緒に何かをやりたいと思っていました。今回こうしてパートナーシップを締結し、インタビューを実現できてとても嬉しいです。
杉谷:ありがとうございます!こちらこそ、そう言っていただけて大変嬉しいです。
■SQUEEZEのビジネスは、旭川からの一本の電話から始まった
――次に、改めてSQUEEZEを起業した経緯を教えてください。
舘林:SQUEEZEの創業のきっかけは、実は北海道旭川の実家にあります。10年以上前、家族が所有していた賃貸アパートが空室になり困っていたところ、「Airbnbのように旅行者に貸し出してみたらどうか?」と提案したことが始まりです。当時私はシンガポールに住んでおり、リモートで家具配置や手続きを指示しました。部屋をAirbnbに掲載したところ、旭山動物園を訪れる旅行者が次々と利用し、空室が満室になりました。この経験を通じて、現地にいなくても運営ができることに気づき、それがSQUEEZEの基盤を作るきっかけとなりました。
杉谷:それがSQUEEZEの始まりだったんですね。リモートで運営できることに気づいた点が非常に先見の明がありますね。
舘林:恐縮です。リモートでゲストとのやり取りができ、鍵の管理や清掃依頼もLINEやスマートロックを使うことで現場にいなくても宿泊施設の運営ができると身をもって体感しました。この考え方が、ホテル業界に新しい働き方を提案することにつながったと思います。これがSQUEEZEの出発点でした。
(参考リンク:https://m.incubatefund.com/media/8answers_squeeze)
その後、2014年に「SQUEEZE」を創業しました。社名には「空いている時間や空間を有効活用して価値を詰め込む」という意味が込められています。当時、セルフチェックインやリモート運営は一般的ではなく、これらの技術を取り入れることで業界に革新をもたらせると考えました。
杉谷:今ではその取り組みが広く浸透していますが、当時は不安もあったのではないですか?
舘林:確かに最初は不安もありました。多くの失敗も経験しましたし、挑戦すること自体が大きなリスクでしたが、それらを乗り越えることで自信を持つことができました。そして、現在は東京を拠点に、北海道や京都を中心に30数施設を運営しています。また、カンボジアにオペレーションセンターを設置し、グローバルな視点でホテル運営を支援する仕組みも構築してきました。これらの取り組みがSQUEEZEを形作ってきました。
■「人生は一度きりなので、思い切って事業に挑戦しようと考えています」
舘林:SQUEEZEは、2024年9月1日で創業10周年を迎えました。振り返ると、この10年は順風満帆ではなく、波乱万丈でした。特に観光業を営む私たちにとって、コロナという予想外のパンデミックは大きな試練でした。長期間続くとは思いもしませんでしたが、それを乗り越え、少しずつ前進してきました。
杉谷:まさに、事業運営には予想外の出来事が付きものですよね。しかし、コロナ禍を乗り越えたからこそ、さらに強固な基盤ができたのではないでしょうか。
舘林:その通りです。創業当初は民泊やAirbnbの運営を中心に行っていましたが、当時はまだ法整備が進んでおらず、住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されたことでビジネスモデルを変更せざるを得ませんでした。特に、空きマンションの民泊利用に制限がかかったことは大きな転換点でした。
杉谷:そのような困難を乗り越えて、今の形ができてきたんですね。素晴らしい。
舘林:ありがとうございます。私は「前進」という言葉が大好きです。人生は一度きりなので、思い切って挑戦していくことが重要だと思っています。坂本龍馬のように前のめりに倒れる覚悟で挑戦し続けることで、最終的には目標にたどり着けると信じています。そういった意味でも、「ZENSHIN CONNECT」という社名はとても魅力的ですし、深く共感するキーワードです。
杉谷:私も「前進」という考え方をとても大事にしています。人生を駆け抜けるような気持ちで、これからも挑戦を続けていきます。
(後編に続く)
後編を公開しました!ぜひ続けてご覧ください
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