見出し画像

【SQUEEZE社内座談会】日本とカンボジアをつなげて新たな経験や価値を生み出す

今回は、カンボジアでオペレーション業務を行うSQUEEZE Asiaにフォーカスします。代表の舘林真一、関根裕紀、新井正貴、SQUEEZE Asiaの山口泉、原田美里による座談会の様子をお届けします。

左から新井、関根、山口、舘林、原田(SQUEEZE Asiaオフィスにて)

■ 成長性、可能性に魅力を感じてカンボジアへ

──SQUEEZEがカンボジアに拠点を持つようになったきっかけをお話しいただけますか?

舘林)海外拠点としてカンボジアを選んだのには大きく2つの理由があります。一つは言語で、多言語人材が豊富で英語にも中国語にも対応できることです。今後日本が観光立国としてインバウンド客を増やしていく上で、多言語対応は不可欠です。英語、中国語、タイ語、韓国語とどんどん広げていきたい。その市場を見たらカンボジアは非常に魅力的でした。もう一つは経済で、東南アジアの中でも経済発展が著しく、ドルベースで物価が安定していることです。またITインフラも安定しています。加えて現在SQUEEZE Asiaの取締役を務める山口が、既にカンボジアで事業をしていたことも大きな理由です。

2019年にはクラウドコンシェルジュ事業を展開するSQUEEZE ASIA CO., LTD.を設立、現在はアメリカからリモートで働くスタッフも含めておよそ20人規模で稼働しています。カンボジアは重要な拠点と言えます。

SQUEEZE Asiaオフィスの様子

──自己紹介を兼ねて、皆さんがどのようなお仕事をされているのか教えてください。

山口)もともとカンボジアでマイクロファイナンスや農業関連の事業を展開していました。知人の紹介で舘林と会い、観光分野で日本とカンボジアの懸け橋になりたいと意気投合したのがきっかけでSQUEEZEへ参画しました。現在はSQUEEZE Asia取締役として働いています。

関根)私の場合は、エンジニアの知人から紹介されたのがきっかけです。当時SQUEEZEは創業してから1年ほどの若いスタートアップでした。日本と世界をつなげる、地方と世界をつなげるような仕事がしたいという思いがあり、「価値の詰まった社会を創る」というSQUEEZEのミッションに共感したのが入社を決めた理由です。

システム開発、組織づくり、事業との連携など役割は常に変わりますが、基本的にはテック側の視点でビジネスとの連携を考えています。SQUEEZE Asiaでは2021年末から新たに開発組織を立ち上げました。現在4名体制で開発を行っており、2022年中に5~6名体制まで増員予定です。

新井)前職ではデジタルマーケティング業界に携わっていましたが、デジタルで完結してしまう世界に個人的に行き詰まりを感じていました。転職活動を通じてSQUEEZEがグローバル志向で国内外の雇用を生み出している点や、ゲストやホテルスタッフなどプロダクトを利用する人の顔が見えて、作ったものの価値をリアルで感じられる点に魅力を感じ、2016年4月に入社しました。

はじめはエンジニアとして開発をしていましたが、徐々に事業側に入っていき、現在はCPO(Chief Product Officer)としてプロダクトの責任者をしています。

原田)シェムリアップ(アンコールワットがあるカンボジア西北部の観光地)で働いていて、新型コロナウイルス感染症の影響で仕事がなくなり帰国を悩んでいた時に求人を見つけて、2021年1月に入社しました。現在はSQUEEZE Asiaでオペレーションの責任者としてカンボジア人スタッフのマネジメント業務を担当しています。もともと現場に立ってお客様の対応をする仕事をしていたためオンラインでの接客業務に不安もありましたが、時代のニーズに合致した新たなスタイルとして非常にやりがいを感じています。

舘林)原田は前職ではシェムリアップで対面でのホスピタリティを行っていました。今それをオンライン上からどのようにコンシェルジュとしておもてなしができるかを設定しています。まさにデジタルトランスフォームドされた人と言ってもよいかと思います。

このようなメンバーで、ゲストのチェックイン・チェックアウト、滞在中のコンシェルジュ、そして口コミからのオペレーション改善などを日々行っています。

■ 当事者目線で見たクラウド運営ソリューションの特徴・強み

──SQUEEZEでは、予約やゲスト対応といったホテルの共通業務をクラウドチームが運営・管理するクラウド運営ソリューションを展開しています。カンボジアで展開する意義についてお伺いします。

新井)従来の運営では、新規にホテルを立ち上げるたびに雇用・管理コストが発生します。またホテル業界は離職率も高く、人材獲得が大きな課題です。しかし「クラウド運営」という解決策を選ぶと、世界中の人材にアクセスできるようになります。人材確保の観点で優位性があるだけでなく、多言語対応ができるのも強みです。特に新型コロナウイルス感染症で非接触の良さが注目される中で、「ホテルだから現場の人でしかできない」という固定概念を崩し、オンライン上でもきちんとおもてなしができることを多くの人に理解してもらえるようになりました。

山口)直接顧客と対面せずに相手を満足させるという意味で非常に難しい挑戦です。例えば電話やメールといった非対面のコミュニケーションの中で、顧客が何を求めているか、何に困っているかを判断して対応していかなくてはいけない。少人数のチームで全国に十数棟あるホテルのコンシェルジュ業務を担当し、1日何十件もの電話・メールを1人のスタッフが対応します。通常のフロントよりも格段に対応件数が多いため、ナレッジの蓄積も多く接客レベルも飛躍的に向上します。

原田)現地に足を運んだ経験がないなど遠隔からコンシェルジュ業務を行う難しさはありますが、代わりに遠隔接客のノウハウが数多くあります。事前に細かく施設情報を収集してダッシュボードにまとめたり、360度カメラを使って現地にいるような感じで施設を確認できる仕組みを作ったり、問い合わせを受ける中で得た施設情報をマニュアルに追加し誰でも同じ品質の対応ができるようにオペレーションを改善しています。上手に対応できた時にはやりがいを感じますし、それが私たちの価値になっています。

──テクノロジー視点での強みもありますね。

関根)クラウド運営ソリューションの強みは、オペレーションとテクノロジーを組み合わせ常に改善し続けられる点です。例えば通常のホテルではチェックインのプロセスを変えることはほとんどありませんが、私たちはツールの使い勝手をはじめ、頻繁にチェックインプロセスの改善を行うため、半年前とは全く異なっている場合もあります。これはオペレーションの効率化という面だけでなく、顧客体験の向上にもつながります。

これだけの改善ができるのは、自社でシステムを開発しているからです。開発したシステムは自社運営のホテルでトライアルアンドエラーを繰り返しながら改善するドッグフーディングのスタイルを取っています。オペレーションを検証しながら継続的にアップデートし続けられるのは大きなアドバンテージです。

新井)従来型のホテルでは、フロント業務を行う傍らで電話対応もするため、集中力が細切れになり生産性が落ちがちです。レセプション業務はクラウドに移行し、現地にいるからこそできる作業に集中することで品質や生産性が向上していきます。またゲスト視点でも、チェックイン・アウトの時にフロントに並ばなくてよいというメリットがあります。ホテルオペレーター・ゲスト両方の時間に、もっと価値を詰めていきたいですね。

関根(写真左)と現地エンジニア

■ 私たちが求めるエンジニアの資質とは

──皆さんの視点から、テックチームやエンジニアに求めたいことは何ですか? 

原田)カンボジアチームにおけるオペレーションとシステムとの連携です。現在、日本とカンボジアにエンジニアチームがありますが、クラウドレセプションの機能はカンボジアで活用しているため隣の席にいるエンジニアがその部分の開発をリードできるといいなと。カンボジアにいるオペレーターとテックチームで議論しながらシステムの改善が実現するとよいと思います。

関根)カンボジアメンバーによるクラウドレセプション業務の開発は、次フェーズのチーム目標として掲げています。将来的にはカンボジアのエンジニアが来日し、実際のホテル運営業務を経験してシステムに対する理解を深めてもらうことも視野に入れています。日本で働き、そこで培った知識をカンボジアへ持ち帰ってチームで共有するのが理想です。日本のメンバーも、カンボジアのメンバーも、新しい経験やチャレンジによって刺激を受ける機会をSQUEEZE全体として創出したいと考えています。

──カンボジアのエンジニア採用は現地の方ですか、それとも日本から海外へ行きたい日本人ですか?

舘林)両方です。清掃、リネン管理、チェックイン導線、CRMなど、さまざまなシーンで改善の余地があります。現在は日本チームの開発領域ですが、カンボジアチームでも開発のチャンスがあります。ホテル業界でグローバルに開発を行っているのは、自分が知る限りではそう多くはありません。グローバルで開発できる部分に対してワクワクするような方がメンバーになってくれると面白い発見があると思います。

関根)エンジニアは実際の運用シーンを理解して現場の解像度を上げることが非常に重要です。オペレーションをしっかり把握し、適切に改善ポイントを見つけてそれを実装していく必要があります。常に問題意識を持ち改善ポイントを発見できる方、より良くすることに興味がある方に来ていただきたいです。

■ オンラインならではの価値を追求していきたい

──今後SQUEEZEが目指す姿、将来の展望を教えてください。

新井)短期的には、カンボジアと日本との連携を強化したいと考えています。カンボジアから日本、日本からカンボジアへエンジニアが来て一緒に開発できる機会を増やしたい。オペレーションの解像度が高まるだけでなく、いろいろな働き方の可能性も生まれます。

長期的な視点では、音声データを蓄積・分析して顧客にとって新たな価値を提供していくことを目指しています。それ以外にもアバターの活用や音声・映像の新しい届け方など、オンラインだからこそできるおもてなしの可能性を重点的に伸ばしていく方向です。

関根)ホテル運営の基幹システムである「suitebook」を改善し、より効率的に現場クルーが働ける仕組みづくりを目指しています。例えば今日やるべきタスクを通知する、「このゲストはリピーターなので客室のアップグレードを勧める」といったアップセル提案をシステムが自動的に行うなど。また現在「suitebook」は、宿泊運営業務に特化していますが、将来的にはホテル業務以外での横展開も視野に入れています。

山口)現在国内ではアパートメントタイプのホテル「Minn」を運営していますが、将来的にはカンボジアでもホテルを運営する構想があります。顧客向けだけでなく、現地スタッフが日本へ駐在する前に施設で働き、日本に来た際に即戦力として働けるようにするのがねらいです。5~10部屋程度の小規模でいいのでオフィス兼ホテルとして実証実験を行いながら運営を行うことを考えています。

舘林)ホテル業界においてSQUEEZEは非常にユニークなポジションに位置しています。一つは「テクノロジー×オペレーション」という軸で、もう一つは「グローバル」という軸です。私たちの独自性として、この2軸に興味を持ってくれる方なら面白いと感じる機会がたくさんあると思います。

代表舘林も実際にオペレーションを体験
現地メンバーとのオフショット

―おわりに

SQUEEZEでは今後100室を超える規模のホテルやボールパーク内ホテルなど、様々な新規運営プロジェクトが控えており、一緒に働く仲間を大募集中です!

また、SQUEEZE Asiaでは2021年より立ち上げた開発組織を増員予定です!

システムとオペレーションの両面からソリューションを提案し、宿泊業界で新たな価値創造をしてみたい!という方、グローバルなシステム開発に携わってみたい方、お待ちしております!
少しでもご興味を持った方はぜひ気軽に話を聞きにきてくださいね!

―メンバープロフィール

代表取締役 CEO 舘林真一
東海大学政治経済学部卒業後、ゴールドマンサックス証券シンガポール支社に勤務。 その後、トリップアドバイザー株式会社シンガポール支社にてディスプレイ広告の運用を担当。2014年9月、株式会社SQUEEZEを創業し代表取締役CEOに就任。

取締役 CTO 関根裕紀
複数のスタートアップ、ベンチャー企業にて新規サービス開発やマネジメントを経験。 2015年10月、株式会社SQUEEZEのCTOに就任。コミュニティ活動として、PyCon JP 2015 副座長、「Pythonもくもく会」の主催。
共著書に『Pythonエンジニア養成読本(2015 技術評論社刊)』『Pythonエンジニアファーストブック(2017 技術評論社刊)』がある。

CPO(Chief Product Officer) 新井正貴
東京大学文学部卒業後、2013年4月よりアライドアーキテクツ株式会社に入社。SNSを活用した企業マーケティングを支援するプロダクト開発に従事。2016年4月、株式会社SQUEEZEにエンジニアとして入社し、2020年よりプロダクトマネージャーを担当、2022年4月よりCPOに就任。

SQUEEZE Asia取締役 山口泉
一橋大学商学部卒業後、コンサルティングファームでの勤務を経て、カンボジアに移住し起業。農業関連の事業を展開する。2019年にSQUEEZE ASIAの立上げに参画し、取締役に就任。

SQUEEZE Asia 原田美里
2012年~16年までアンコール遺跡の街シェムリアップのホテルで日本人ゲストリレーションとして勤務。2017年~20年までシェムリアップにあるカンボジア産のハーブを使ったスパ・ナチュラルコスメの土産店舗責任者として従事。2021年1月よりSQUEEZE Asiaのクラウドコンシェルジュを担当。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

最後まで読んでいただきありがとうございました!最新の事例や会社紹介は以下より発信しております!